BCT(Body Connect Therapy:ボディ・コネクト・セラピー)とは、2010年代に東京未来大学教授・藤本昌樹先生によって開発された身体志向の心理療法です。従来の心理療法(EMDR、BSP、TFT、ソマティック・エクスペイエンシングなど)と、東洋医学などを統合したものです。

私たちの心と身体は密接につながっており、日々のストレスや不安、過去の体験、人間関係による心理的な負担は、心だけでなく身体にもさまざまな反応として現れます。
例えば、

  • 身体に力が入り続ける
  • 呼吸が浅くなる
  • 身体が重く感じる
  • 緊張すると動けなくなる
  • 落ち着きたいのに落ち着けない

このように、言葉では表現しにくい感情や緊張、ストレス反応も、身体にはさまざまな形で現れています。こういった反応は、身体がその人なりに自分を守ろうとしている自然な働きでもあります。
BCTでは、このような身体の反応を「改善すべきもの」と捉えるのではなく、その背景にある心身の状態を理解するための大切なサインとして受け止めます。
身体感覚や姿勢、筋緊張、呼吸、重心、動きなどを丁寧に観察し、その方が現在どのような状態にあるのかを一緒に確認しながら、安全感や安心感を土台として心身のバランスを整えていくことを目指します。

同じような症状であっても、その背景や感じ方、身体の反応は一人ひとり異なります。
そのため、決められた方法を当てはめるのではなく、その方の身体が発しているサインを尊重し、その人に合った関わり方を一緒に探していきます。また、安心感は「頭で理解するもの」だけではなく、「身体で感じるもの」でもあるという考えのもと、無理なく取り組めるペースを大切にしながら進めていきます。

目的

BCTは、心と身体のつながりを大切にしながら、その方が本来持っている力を活かし、自分自身を理解することを支援する心理療法です。
身体の変化に気づき、自分自身の状態を知り、安心できる感覚を育んでいくことで、日々の生活の中でも心身の変化に気づきやすくなり、自分に合ったセルフケアやストレスへの対処方法を身につけていくことを目指します。

BCTでは、「治すこと」だけを目的とせず、その人が安心して自分らしく生活していくための土台づくりを大切にします。
また、「症状だけを見る」のではなく、その人全体を理解することを重視します。

手順

【STEP 1】
トラウマとはどういうものか、心の安心感(リソース)についてなどのご説明します。

【STEP 2】
最近あった嫌だったこと、身体に残っている嫌な感覚などを確認していきます。
(最初は、重たくてあまり思い出したくないトラウマ記憶には触れず、最近あった少し嫌だったこと、少し不安を感じたこと、少しイラっとしたこと、などを扱っていき、少しずつストレス耐性を整えて、自律神経やホルモンバランスの安定に繋げていきます。)

【STEP 3】
そのテーマの嫌な感覚が、最高10段階で何段階か確認します。

【STEP 4】
嫌な感覚、記憶を思い出しながら、眼球運動と東洋医学で使われるツボ(合谷)をタッピングしていきます。

【STEP 5】
再度、感覚の変化や数値を確認します。

【STEP 6】
STEP4と同様に思い出しながら、眼球運動と別のツボをタッピングしていきます。

【STEP 7】
何度か繰り返し感覚の変化を確認します。

※BCTは、利用される方の状態や目的に応じて実施される心理療法です。内容や進め方は、一人ひとりの状況に合わせて丁寧に行われます。

対象となる方

  • トラウマ体験がある方
  • 薬を減らしていきたい方
  • 病気への不安を持っている方
  • 家族との関係に困っている方
  • 悪夢を見て深夜起きてしまう方
  • 日常生活への様々な不安を持っている方
  • 過去の嫌な出来事を何度も思い出してしまう方
  • さびしさや不安、症状によって外出が困難な方
  • 担当医師に自分の気持ちをうまく伝えられない方
  • 就労意欲があるけど、なかなか行動に起こせない方
  • お薬のことで悩んでいる、薬が効きにくい感じがする方
  • 治療を続けることがつらく感じ途絶えがちになっている方
  • 学生時代にいじめにあっており、それが何度も思い出してしまう方 など